海鼠漁師 梅原正則(うめはらまさのり)

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梅原正則さんは大村湾で海鼠(なまこ)漁をはじめて30年になるベテランの漁師です。

12月に入り海鼠漁が解禁されると、まだ朝日が昇らないうちから出漁の準備を始めます。 ストーブに薪を入れ、胸まで隠れる防水長靴と雨合羽を着込みます。 漁は奥さんと二人だけで行います。

時間が来るまで体を温めておき、合図と共に舟を出します。 梅原さんは前もって綿密に計画を立てておいた海域まで舟を走らせます。

前日の水揚げ、天候、波の高さ、風向き、他の漁師さんとの兼合い、海鼠が沢山いそうな場所、そして長年つちかってきたカン、知識。 それらを総合的に判断することが、海鼠を採ることができるかどうかの非常に重要なポイントになります。

梅原さんはいち早く漁場にたどりつけるよう、全速力で舟を走らせます。

舟尾には、海鼠漁の時だけに取り付ける長いポールが立てられています。 このポールはクレーンにたとえるとアームにあたる部分であり、その先端には通称カゴと呼ばれる海鼠漁専用の、鋼で作られたオリが太い鎖で取り付けられています。 このオリを海中に沈めて、船を全速力で走らせるのです。

しばらくの間海底をひきずったオリは、砂泥や海草と共に舟上に吊り上げられます。 この中から海鼠を探し出すのです。

一度カゴを入れると、大量にナマコがとれるのかというとそうではありません。 海鼠はよく目を凝らして見つけないとほとんど入っていません。 何百キロの不要な海草、貝類の中からまるで財宝でも探し当てるかのように、海鼠を見つけだすのです。

二人がかりでようやく見つけ出した海鼠は海水を張ったオケに入れられます。

水揚げした海鼠の中には商品価値の低い黒海鼠もあります。 黒海鼠はキンコ(乾燥ナマコ)にされたり、カットナマコに加工されますが、青海鼠と比べ人気がなく、さらに黒海鼠が増えると青海鼠がいなくなるために梅原さんをはじめ漁業関係者は頭を悩ませています。

カゴを上げ、砂泥、海草から海鼠を選りだし、またカゴを海中に沈め、船を走らせ、またカゴを上げ・・・という作業を制限時間がくるまで延々と繰り返します。

海鼠漁は大変過酷な漁で、昔と比べると体力が落ちて、あまりとることができなくなったと梅原さんはおっしゃいます。

漁が終わると、とれた海鼠をバケツに入れて、所定の場所に置きます。 梅原さんの手はあまりの冷たさに赤く腫れ上がっています。 瞬く間に海鼠は競られていきます。

一度に何百キロという海草、砂泥を引き上げても、その中にいる海鼠はわずか2、3匹。 大村湾の海鼠漁は年末まで行われます。

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カテゴリ: 大村,海鼠

紫海栗漁師 松浦 登(まつうら のぼる)

松浦さんは大村市漁協に所属する漁師さんで、紫海栗漁を始めて20年になります。 ご両親、ご兄弟も漁師さんで、大村の海に長年携わっています。

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早朝、松浦さんは停泊している自らの船に向い、かぎざおを手に、漁場へ船を走らせます。

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目当ての漁場へつくと、箱めがねを取り出し、口でくわえ込み、海底を覗きます。 岩礁の間に潜む紫海栗を、かぎ竿でひっかけて、引き上げます。 その動作はおどろくほど俊敏で、次々に紫海栗が船の上のカゴへ入れられていきます。

周囲には他の漁師さんの船もあるので、ぶつからないように時折顔を上げて注意しつつ、船を向きを小刻みに変えながらおよそ2時間の間、片時も休まずに紫海栗をとり続けます。

松浦さんがおっしゃるには、昔と比べて海水の温度が高く、海栗の数が減ってきているそうです。 これはナマコにも言えることであり、なおかつ昨年は養殖している牡蠣が風評被害のためになかなか売れず大変な思いをしたともいいます。

松浦

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今年は気を引き締めなおしてよい漁ができるようにと、陸に上がった松浦さんは恵比寿様へお祈りをしていました。


カテゴリ: 大村,紫海胆

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