2008/3/22 土曜日

紫海栗漁師 松浦 登(まつうら のぼる)

松浦さんは大村市漁協に所属する漁師さんで、紫海栗漁を始めて20年になります。 ご両親、ご兄弟も漁師さんで、大村の海に長年携わっています。

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早朝、松浦さんは停泊している自らの船に向い、かぎざおを手に、漁場へ船を走らせます。

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目当ての漁場へつくと、箱めがねを取り出し、口でくわえ込み、海底を覗きます。 岩礁の間に潜む紫海栗を、かぎ竿でひっかけて、引き上げます。 その動作はおどろくほど俊敏で、次々に紫海栗が船の上のカゴへ入れられていきます。

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周囲には他の漁師さんの船もあるので、ぶつからないように時折顔を上げて注意しつつ、船を向きを小刻みに変えながらおよそ2時間の間、片時も休まずに紫海栗をとり続けます。

松浦さんがおっしゃるには、昔と比べて海水の温度が高く、海栗の数が減ってきているそうです。 これはナマコにも言えることであり、なおかつ昨年は養殖している牡蠣が風評被害のためになかなか売れず大変な思いをしたともいいます。

今年は気を引き締めなおしてよい漁ができるようにと、陸に上がった松浦さんは恵比寿様へお祈りをしていました。

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2007/12/13 木曜日

赤海胆漁師 辻 二七(つじ にしち)

しばらくすると辻さんの舟は港へ帰ってきました。 辻さんは、長崎県平戸市獅子で海胆を採りはじめて30年、海胆漁のプロです。

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赤海胆のシーズンになると、辻さんは毎朝10時~夕方の5時まで赤海栗漁にでます。 ウエットスーツを着込み、素もぐりで海底15メートルまで潜水し、岩場の奥に潜む赤海胆を素手で捕獲します。 酸素ボンベは使いませんので、一度に潜水できる時間はおよそ2分間となります。 赤海胆は深い場所にいるうえに、少しでも傷をつけてしまうと弱って自ら棘を落とし、死んでしまいますので細心の注意を払いながら、なおかつ手早く漁を行わねばなりません。 昔と比べてだんだん赤海胆も少なくなり、思うような漁ができないと、嘆いておられました。

赤海胆が減ってきた原因として考えられるのは、赤海胆の乱獲や密漁、地球環境の変化など、様々な要因が考えられるそうです。 辻さんはウエットスーツを脱ぎながら、そう教えてくれました。

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今年は台風13号が長崎を直撃し、さぞかし赤海胆が少なくなったのではないかと尋ねると全然そういうことはなく、むしろ、来年当たりは豊漁となるのでは?と、辻さんはおっしゃいます。

理由は、台風が接近すると、海や近くの山が荒らされるのですが、その荒らされることがかえって海胆漁には好都合なのだそうです。

なぜならば、台風が来ると、コンブやカジメ等海胆のエサとなる海草が海底に落ちます。 海胆は海底に生息しており、その落ちてきた海草を食べます。 いつもよりもエサの量が多いわけです。 そして海草を沢山食べた海胆は、大きく成長してくれるだろうとのことでした。

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山に台風が接近することにより雨が降り、その雨は山に流れる川をとおって海へ流れ込みます。 これが山のミネラル分を、海に供給することになり、海の状態が非常によくなるのだそうです。 よい海の近くには、かならず山があるとおっしゃいます。

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最後に辻さんはこうおっしゃいました。

「自然は余計なことはしません。 台風がくるのも意味があり、自然界はすべて相互依存関係にあるのです。 ですから人間が手を加えすぎるのも、どうかと思いますけどね。」


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カテゴリ: 平戸, 赤海胆